私はピアノ教室をはじめてから7年ほどの間に
ぜんぶで20冊ほどのピアノ導入教本を使ってみました。
いろいろ使った結果
現在は↓の3冊を生徒さんによって使い分けています。
こちらの使い方などについて、詳しく書いていきます!
「ぴあのどりーむ」について
「ぴあのどりーむ」全8巻。
進度 | とてもゆっくり。3~4歳から使える。 |
メリット | 進度がとてもゆっくりなので、生徒がつまずきにくい。 |
デメリット | 音楽的な曲が少ない。指番号を見て弾いてしまう。 |
こんなタイプの生徒向け | 普段ピアノと向き合う時間が少ない子。手先が不器用な子。 |
価格 | 1,400円+税 |
品質 | 良質な紙で、挿絵が美しく生徒がよろこぶ。 |
得られる能力 | 楽譜が読めて、両手が動くようになる。 |
ピアノ未経験でうちの教室にきた生徒さんが
どのぐらいピアノに向いているのか、どんな性格なのか
はじめたばかりのときはまだ分かりません。
そんなはじめてピアノを習う生徒さんに
対応できる楽譜が「ぴあのどりーむ」です。
1冊ずつの音の増え方がとてもゆっくりなので
初めてピアノを習う子以外にも
3~4才の子、手先がうまくうごかない子
レッスンにきたときしかピアノをひかない子
にも対応できます。
私は、「ぴあのどりーむ」でレッスンをスタートさせ
おうちでどんどん練習できる子や
音を読む段階はクリアしたなと思った子は
途中でほかの教本にのりかえます。
なぜなら、「ぴあのどりーむ」は
左手の伴奏が単純で、音楽性豊かな曲が少ないからです。
また個人的にわりと大きいデメリットだなと思っているのが
音符に指番号が細かく書いてあり
音をよまずに指番号でひいてしまう子が多いことです。
わたしは以前
でレッスンをすすめていたのですが
それだとぴあのどりーむ4に入ったとき音をよめずに
つまずく子がでてきてしまいました。
いろいろ試しながら
今はぴあのどりーむレパートリーを併用曲集として使い
ワークブックの代わりにともだちのーとをさせることで
音を読む力も身につけさせることができています。
(↑この3冊を並行してはじめることで、楽譜が読めない問題を解決!)
「ピアノひけるよ!ジュニア」について
知ってる曲でどんどんひける「ピアノひけるよ!ジュニア」全3巻。
進度 | ややはやい。5~6歳から使える。 |
メリット | 童謡や有名曲を編曲したものが多く、2巻の途中まで先生の伴奏がついていて生徒がよろこぶ。 |
デメリット | 純粋なピアノ曲を学ばせたい先生には不向き。3巻が急に難しい。 |
こんなタイプの生徒向け | 歌が好きな子。活発な子。 |
価格 | 1,000円+税 |
品質 | カラーの挿絵がかわいくて生徒にも人気。 |
得られる能力 | いずれブルクミュラー程度は弾けるようになる。音楽が好きになる。 |
1巻から
「げんこつやまのたぬきさん」「アルプスいちまんじゃく」「きらきらぼし」「こぎつね」「とんぼのめがね」などなど
小さい子でも知っている曲がまんさいで
とにかく生徒さんはよろこびます。
ぴあのどりーむに比べると
1巻から小節数の多い曲(12小節や16小節の曲)があり
幼児では集中力がもたない子もいます。
小学校低学年からピアノを習いはじめる子がいたら
ピアノひけるよ!ジュニアはメインテキストとして使うのもアリです。
私の教室に小学校低学年でピアノ未経験の子がきたら
まずはぴあのどりーむとピアノひけるよ!ジュニアを両方ためしてみて
どちらをメインテキストとして使っていくかを決めるようにしています。
(↑小学校低学年から習いはじめる生徒さんであれば
とりあえずこの3冊でレッスンをスタートします)
「オルガン・ピアノの本」について
バイエルにならぶ導入教本として
昔からある「オルガン・ピアノの本」全4巻。
進度 | はやい。小学生から使える。 |
メリット | 音楽的な曲が多い。中級への移行がスムーズ。 |
デメリット | 音の増え方がはやく、♯や♭もすぐ出てくる。 |
こんなタイプの生徒向け | ピアノが好きな子。どんどん練習してくる子。 |
価格 | 1,000円+税 |
品質 | 上品なカラーの挿絵で小学生以上に人気。 |
得られる能力 | いずれソナチネ以上の曲にも挑戦できる力がつく。 |
載っている曲がどれも音楽性豊かですばらしいと思います。
またピアノのために作られた曲が多く
ピアノをひくうえで必要なテクニックを学ぶことができ
オルガン・ピアノの本4を修了したあとの中級への移行がスムーズです。
1巻からおぼえる音の数が多いので
小学校中学年からピアノを習いはじめる子にオススメです。
音楽的にすばらしい教本なので
オルガン・ピアノの本を使ってレッスンをしたい方は
私の他にも多くいらっしゃると思います。
しかし幼児のピアノ導入教本としては
どんな子にも使えるとは言いがたいくらい
進度のはやい教本なので注意が必要です。
まとめ
私の、ピアノ未経験で習いにきた生徒さんに対する戦略は
とにかく「ぴあのどりーむ」で様子をみることです。
あと「ともだちのーと」でたくさん音符を書いてもらって
音を読めるように訓練しています。
「ともだちのーと」について詳しくは↓のリンクから飛べます。
私流の「ぴあのどりーむ」との併用の仕方も書いています。
「オルガン・ピアノの本」にのりかえても大丈夫なように
カンタンな曲が多い「ぴあのどりーむ」やノートで
読譜力を強化しておくようにしています。
また今回選んだ3つの教本すべてにいえるのは
カラー印刷で挿絵がキレイなことです。
これも生徒さんの興味を引きつける大事な要素の一つで
あなどれません。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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